岸田真理子公式サイト「金星美術館」のblog、“準備室だより”です。作品展のスケジュールなどをお届けします。
サイト運営担当のyamamomoが作品に感じたことや引き出されたことなどを、“見る側”のひとりとして書いたりもしています。

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「Big Tree」(銅版画)
世界を司る、大きな樹。
大きな樹の司る世界。



  岸田真理子 銅版画「Big Tree」 

   Special Thanks to: Ikezaki Tsuguhito



ここには「今」の世界が描かれていて、その「今」はあらゆること――過去も未来も――を含んでいるのだと、この作品を見ていて思います。
そして、この光景の中にヒトの気配は見えないように、感じます。

その理由のひとつに、ヒトが「今だけ」を生きることができないから、というのがあるかもしれません。
「過去」と「未来」
「きのう」と「あした」
それらのことばを、概念を識ってしまった――おそらく「今」の自分を、「今日」の自分をよりはっきりと見るために――ヒトは、去ったこととやってくるものにこころを向ける分だけ、「今」とつながる力を弱めたかもしれない。

その善し悪しについて語ることは、当事者であるヒトにはできないのだろうと思います。
ただ、これからとこれまでの差し引きとしての「今」を生きなくていいように、まぎれもない「今」を内に持った者たちに導いてもらえるよう在ればいいのだと、そういう気がします。


[writer:yamamomo]
| 作品のこと|銅版画 | 15:33 | comments(0) | - |
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