岸田真理子公式サイト「金星美術館」のblog、“準備室だより”です。作品展のスケジュールなどをお届けします。
サイト運営担当のyamamomoが作品に感じたことや引き出されたことなどを、“見る側”のひとりとして書いたりもしています。

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「夜の道」(ペインティング)
2003年の作品、53cm×72cm。



 夜の道
 岸田真理子 ペインティング「夜の道」


 〈部分〉
 岸田真理子 ペインティング「夜の道」部分



夜が好きです。

10代の頃までは、暗い=恐い でした。
それが四国の田舎町から関東に引っ越すことになって、夜らしくない夜、昼間の真似をさせられてしまう夜(都会ならではの危なさもあるので仕方ないのですが)を知ってからは、暗い夜を求めるようになりました。

生きていると見なければならないものはたくさんあって、明かりの中では“見ること”がとても、たいせつです。
そして目に見えるものの力は、とても強い。
でも、目で見ることができるものは、少ない。この世界のほんのちょっと。

暗くなるとたぶん、見えない分、感じようとする。
樹々の間を縫って駆けまわっている者たち、ねぐらで休んでいる者たち、ときどき月の光を反射させながら流れ続けている水。
夜明けを待って開こうとしているつぼみ、羽化の時を知って歩き出す幼生、ゆっくり満ちるように育っている種。
ヒトの夢、誰かのかなしみ、誰かのしあわせ、宇宙のこと。

感じる時間を過ごして、思って、見える時間に戻って、思って、わたしたちがそれをくり返していくことで、世界はばらばらにはじけてしまうことなく、ひとつに結ばれているような気がします。



そんなわけで、岸田真理子さんの描く夜の絵が、とても好きです。




[writer:yamamomo]
| 作品のこと|ペインティング | 23:32 | comments(0) | - |
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