岸田真理子公式サイト「金星美術館」のblog、“準備室だより”です。作品展のスケジュールなどをお届けします。
サイト運営担当のyamamomoが作品に感じたことや引き出されたことなどを、“見る側”のひとりとして書いたりもしています。

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「花と鳥のあけてくれる道」(ペインティング)
昨年4月、広島県福山市・松永教会での「森へ」展で発表された作品です。



     花と鳥のあけてくれる道
 
     岸田真理子 ペインティング「花と鳥のあけてくれる道」 



花と、鳥。

ただ無心に生きている、ちいさなその姿がその声が、うつくしいものたち。
無数に仲間を持ちながら、ひとつひとつのどれもが、世界でいちばんうつくしく在ることができるものたち。

あのように無心に生きたいと、すべてをただ生きることだけに注ぐものになりたいと、願って叶わずそれでも花と鳥のあとをついて行く。

花と鳥が、道をくれるのです。





[writer:yamamomo]
| 作品のこと|ペインティング | 23:38 | comments(2) | - |
「空の青海」(ペインティング)
公式サイトTOPページの作品を変えました。



 空の青海


 岸田真理子 ペインティング「空の青海」

 
 2006年|A2|板にアクリル



もう少し大きい画像と部分拡大画像は展示室でご覧いただけます。
前回のTOPページ作品「歌う8月の夜」もあわせて追加しました。

 *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

いつからか分かりませんが、青が好きです。
青はいちばんたくさん、名前を持つ色なんじゃないかと思います。

そして、生まれてから目にしてきたよりずっとたくさんの青を、岸田真理子さんの作品で見せてもらっているような気がします。

青が何もかも知っているので、もう何もしゃべらなくていいような気持ちになるのは、空と海の色だからなのでしょうか。





[writer:yamamomo]
| 作品のこと|ペインティング | 22:13 | comments(0) | - |
「歌う8月の夜」(ペインティング)
今日はドローイング紹介お休みです。公式サイトTOPページの作品を変えました。
岸田さんが描いた、90年代前半の夏の夜。



 歌う8月の夜


 岸田真理子 歌う8月の夜

 
 1993年[サイズ確認中です]



近日中に、もう少し大きい画像と部分拡大画像を展示室に追加する予定です。少し、お待ちください。

 *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

“おとな”になってからの夏は、暑さを避けて出歩く回数が控えめになったりするせいもあってか、世界の勢いに体が翻弄されるからか、ささやかで取るにたらないものである自分――それはけして悪いことではない――を、ぼんやり考えることが多くなるような気がします。
浅く、断片的に――それも、けして悪いことではない――、いくぶん朦朧とした意識の中で。


「わたし」をつかまえようと思いめぐらす事柄のうちで、画期的法則を導いてくれるわけではないけれど、何か少し見えたように感じることができるテーマ(?)が“惹かれるということについて”です。


自分が評価できないもの、あるいは嫌悪するものについて、そのわけを具体的に挙げることは、さほどむずかしくありません。イメージに近いことばは、だいたいの場合手が届くところから集めてくることができます。

けれどもその反対、評価するもの・支持するもの・惹かれるものについて語ろうとするときの、“うまく言えない”もどかしさ。
核心にたどり着けないことばの堂々巡り・・・そこから解放される日は永遠に来ないことを、いつの間にか知っていたような気がします。

いいと感じること――“好き”という感覚。
それは広がって、融合して、生み出して、透き通ったり、はじけたり、ひとつの姿にとどまっていることはないものなので、言い尽くすことができなくて当たり前ではないか、と。


あるものに惹かれる自分。
なぜ惹かれるのか・どのように惹かれるのかを、伝えたくなる自分。
分かってほしい、共有したいと欲するのはたぶん本能。
でも伝えきれない。

では、思惑も計算もなく、ただ純粋に伝えたいという願いは、結局かなわないものなのかというと、そうではないとも、思うのです。

同じものに「いいね」と感じられる仲間を、増やしていけばいい。
よさを直接ことばにできなくても、「これが好き」「これ、いいな」を重ねていくうちに、やがて伝わる。説明で理解してもらうより、ずっと深く、あたたかく。
そしてきっとそれが、ほんとうに望んでいた共有の形なのです。


「8月の夜は、歌いますよね」
「うん。歌う」

それ以上はことばにしなくても、それぞれに感じるものがあることも分かりながら、同時代を生きていくことができればいい。いつか、そうなれればいい。
たとえば、そういうこと。

もどかしくても、急がない。伝えることも、分かることも。



[writer:yamamomo]
| 作品のこと|ペインティング | 23:43 | comments(0) | - |
「合歓雨」(ペインティング)
いつも通る土手に、合歓の木があります。
湿度の高いこの季節に満開になります。



 合歓雨


 岸田真理子 ペインティング「合歓雨」

 
 2005年/SMパネル



右端が黒っぽく見えているのはパネルの影です。画像を切ってパネルの輪郭がなくなると雰囲気がずいぶん変わってしまうので、このままで。

長いおしべの先が薄紅ににじんだような、合歓の花。暗くなると葉をすぼめる合歓の木の姿を、「鳥の化身のように羽根をたたむように」といった方がいました。
やさしく、やわらかな面影です。
そして、あれた土地で自生するたくましさも、持ちあわせている樹木なのだそうです。

合歓の花の季節は、雨の季節。
雨の中の合歓。
合歓に降る雨。
合歓の花のような雨。

やさしい薄紅が、淡く溶けだして空気を満たし、しずかに世界にしみこんでいくような、岸田さんの合歓。世界がじわりと、あたたかく強くなっていくところの絵。



[writer:yamamomo]
| 作品のこと|ペインティング | 23:58 | comments(0) | - |
「樹の巡礼」(ペインティング)をアップしました
岸田真理子さんの公式サイトを担当しているので、作品の写真を見せていただく機会に度々恵まれます。今日はそんな作品のひとつで、実物を見たいなぁ・・・と思っていたら去る4月の「森へ」展でご対面が叶ったペインティングです。


 樹の巡礼
岸田真理子 ペインティング アクリル画 「樹の巡礼」
ペインティング展示室
に「樹の巡礼」を追加しました。

より大きな画像と部分の拡大は、こちらからご覧いただけます。




岸田さんには「樹の子供」というシリーズがあって、ここでも2点ほどご紹介しています。今日の絵は、おとなになった樹の作品。

樹の子どもたちは、おとなになったら巡礼の旅に出ます。
“そのとき”を迎えたら、濃い靄の中に山が青く浮かんで見える朝、連れだって。

きっと根を下ろしたままでも、樹は旅立つことができるのでしょう。森の仲間たちは、誰がいま留守にしているのか、ちゃんと知っているのです。


 *  *  *  *  *  *  *  *


今日は展示室に作品を追加しましたが、
いよいよ改修作業をがんばらねば、
ほんとにまずい状態になりました。。

改修後もしかすると、一部ページのURLが
変わるかもしれないです
(受付係は初心者なので、やってみないと
 はっきり分からないことだらけです・・・
 すみません)。

その場合は、改修後にご報告いたしますね。
リンクを貼ってくださっているみなさまに、できるだけ
ご迷惑がかからないようにしたいと思います。
  



[writer:yamamomo]
| 作品のこと|ペインティング | 23:37 | comments(0) | - |
「夜の道」(ペインティング)
2003年の作品、53cm×72cm。



 夜の道
 岸田真理子 ペインティング「夜の道」


 〈部分〉
 岸田真理子 ペインティング「夜の道」部分



夜が好きです。

10代の頃までは、暗い=恐い でした。
それが四国の田舎町から関東に引っ越すことになって、夜らしくない夜、昼間の真似をさせられてしまう夜(都会ならではの危なさもあるので仕方ないのですが)を知ってからは、暗い夜を求めるようになりました。

生きていると見なければならないものはたくさんあって、明かりの中では“見ること”がとても、たいせつです。
そして目に見えるものの力は、とても強い。
でも、目で見ることができるものは、少ない。この世界のほんのちょっと。

暗くなるとたぶん、見えない分、感じようとする。
樹々の間を縫って駆けまわっている者たち、ねぐらで休んでいる者たち、ときどき月の光を反射させながら流れ続けている水。
夜明けを待って開こうとしているつぼみ、羽化の時を知って歩き出す幼生、ゆっくり満ちるように育っている種。
ヒトの夢、誰かのかなしみ、誰かのしあわせ、宇宙のこと。

感じる時間を過ごして、思って、見える時間に戻って、思って、わたしたちがそれをくり返していくことで、世界はばらばらにはじけてしまうことなく、ひとつに結ばれているような気がします。



そんなわけで、岸田真理子さんの描く夜の絵が、とても好きです。




[writer:yamamomo]
| 作品のこと|ペインティング | 23:32 | comments(0) | - |
「耕」(ペインティング)
「最近Blogに出てきた作品が展示室に追加されないなー」と思っていらっしゃる皆さま、すみません・・・。

独習で作ってしまったサイトのため、今後さらにページを増やしていくにあたって構造的に直さないといけないとこがあるんですが(直しても見た目は変わらないんですけれども)、なかなか手が回らない(涙)
工事中のままになってる展示室も、気になってしょうがないんですが。

個展がひと段落して夏の間はyamamomo遠征業務もないので、ちょっとずつ進めます。
どうか長い目で見守ってくださいませ。


さてさて。今日の作品は小さなペインティング。
2005年制作、0号キャンバスです。



 
 



光と水――天からやってくるもの――と、地面との間に結ばれるものが、緑。
そのやり取りの中に、ヒトが加わって、農。

土を耕すのは、加わっていくいちばんはじめのところ。
どれほどがんばっても思った通りにはできないから、天と地からたくさんの恵みを受けますようにと願いながら、ヒトは耕し続けてきたのでしょう。

天と地との間の、ヒトの姿として、ヒトの願いとして、「耕」。

緑といっしょにヒトも満たされてあるようにと、祈ります。



[writer:yamamomo]
| 作品のこと|ペインティング | 23:29 | comments(0) | - |
「光の樹」(ペインティング)
「銀河よ 月舟を運べ」展も、終わりました。
何かがみなぎったような個展の空間と岸田真理子さんの様子が印象に残ります。
次の作品展は秋、尾道の予定。楽しみに待ちましょう。

ちょっと間があきましたが、5月13日にご紹介した作品と“対の関係のような”絵を。同じく2004年制作、同じく変形サイズ。



 光の樹
 岸田真理子 ペインティング「光の樹」



前回の「光の舟」と今回の「光の樹」、“対のような関係”という表現を使ったのはタイトルのせいではありません。もともと、1枚の絵の右側と左側だったからなのです。
中央の部分も、別の「光の舟」という作品になっています。

岸田真理子さんの絵は、名刺サイズくらいの小さな銅版画から、普通の家では掛けられる壁面が確保できないほどの大きなペインティングまで共通して、1点の中に色々なはやさで流れる時間――それぞれの世界が集まってできあがった、ひとつの世界――が描かれています。

大きさに関わらず、作品はどれもが、世界へと開いている窓です。

この作品たちのように、ひとつの絵であったものが切り離されて別個の存在になるということは、それぞれの窓を通じて出会ったほうがいい、ということなのでしょう。

そのようにしてわたしたちの前に見えている、光の樹。

光。はるか天上から、わたしたちのところへ。
樹。わたしたちのところから、とてもゆっくりと、でも絶えず、天上へ向かって。


[writer:yamamomo]
| 作品のこと|ペインティング | 23:56 | comments(0) | - |
「光の舟」(ペインティング)
↓ あと1週間ですよ。 
岸田真理子展 〜銀河よ 月舟を運べ〜
  2010年5/21(金)〜5/30(日)

 11:00〜18:00  *会期中無休*
 at:Gallery Fabrile(ギャラリーファブリル)
 
〈詳細はこちらから〉 〈会場の様子はこちらから〉
意識して選んだわけではないのですが、またまた“光”をタイトルに持つ作品です。

変形のパネルです。左側が少しだけ、ななめになっているのがお分かりいただけるでしょうか。2004年制作のこの絵には、同じく“光”をタイトルに持つ、対の関係のような作品があります。次回はそちらをご紹介する予定。



 光の舟
 岸田真理子 ペインティング「光の舟」



わたし、この舟に乗るんだ、と思います。大切なひとたちといっしょに。

緑と日射しが何ごとかことばを交わしあうのをながめ、空へのぼっては地上へ注ぎ海へと流れこむしずくを目で追い、真夜中の林に降りてくる宇宙の青を思い、その間にちりばめられたわたしたちを見つけたら――それから、細く遠く耳に響いてくるブロンズの鈴のような、光の音楽を聴きとることができたら――舟に乗っている自分に気がつくんじゃないかと思います。

定員はない。でも、ひとりでは乗れない舟・・・かもしれない。


1週間後にはじまる岸田真理子さんの個展も、“光”と“舟”につながってますね。作品を選んだときは、つながりに気づかなかった。
なんというかその、「つなげる」より「つながる」のほうがずっと強くてすてき、なんですね。
思惑なんか関係ないところで生まれるものって、いちばん“ほんとう”なんだろうな。見のがさないようにしないとな・・・


[writer:yamamomo]
| 作品のこと|ペインティング | 23:49 | comments(0) | - |
「約束の森」(ペインティング)
↓ 「桜」展、明日まで 
岸田真理子 作品展 〜桜〜
 2010年4/1(木)4/30(金)

 9:00〜18:00  *月曜休み*
 at:ギャラリーカフェ Petit Point(プチポワン) 〈詳細はこちらから〉
 
岸田真理子展 〜銀河よ 月舟を運べ〜
  2010年5/21(金)〜5/30(日)

 11:00〜18:00  *会期中無休*
 at:Gallery Fabrile(ギャラリーファブリル)
 
〈詳細はこちらから〉  〈会場の様子はこちらから〉

明日4月30日はお休みの方と普段通りお仕事の方と、半々くらいのようですね。
受付係は後者のみなさんといっしょです。

いずれにせよ長い会期と思っていた「桜」展も、明日が最終日です。
お時間のある方、ぜひ尾道のPetit Pointさんへお出かけください。


今日は、先日惜しまれつつ終了した「森へ」展のご報告でふれた“約束の森”シリーズとタイトルを同じくするペインティングのご紹介です。



 約束の森
 岸田真理子 ペインティング「約束の森」



“約束の森”シリーズに添えられたことばを、あらためて。

  天と地の交わるところ
  天と地の契りの場
         ――森

天と、地との間で交わされた約束を思うと、森が見えてきます。
誰からも等しく遠く等しく近い、地図には載っていないけれどたしかに存在している“約束の森”。

この森をいつでも感じられるように生きていけば、だいじょうぶ。そう思います。
わたしとあなたを、ひとつにつなぐ森。わたしとあなたを、“わたしたち”にする森です。


[writer:yamamomo]
| 作品のこと|ペインティング | 23:15 | comments(0) | - |
                                         
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