岸田真理子公式サイト「金星美術館」のblog、“準備室だより”です。作品展のスケジュールなどをお届けします。
サイト運営担当のyamamomoが作品に感じたことや引き出されたことなどを、“見る側”のひとりとして書いたりもしています。

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「島時間」展へ行ってきました



今月1日〜28日まで、尾道・Petit Pointさんで行われている『島時間』展へ行ってきました。

いつもなら会場の画像を交えてのリポートなのですが、今回は画像なし。
どうしてかと言うと・・・岸田さんの絵はやっぱり写真にうつらない、とあらためて感じさせられた展示だったので。

これまでにも2回お訪ねしているPetit Pointさんは、静かな立地と空間で、照明も控えめ。
伺った当日は好天だったこともあって、入ってすぐは心持ち作品が見えにくいような感じもします。
眼が慣れてくると、色の重なりや奥行きが浮かび上がってくるようで、これが何とも言えず作品の空気としっくり馴染むのでした。

店内を何度も回っていると、作品と自分の位置関係が少し変わるたびに、色合いや奥行きや立体感がちがって見えるのがとてもよく分かりました。
窓からの光の入り具合によっても、きっとちがうのだと思います。
みなさんも遠く、近く、目の高さを変えたりといろいろな位置から見てみてください。


いちばんわたしの印象に残った作品は、2枚のパネルを横にならべた大きなもの
(今回の二人展では、岸田さんは“絵だけ”なので、作品タイトルも掲示されていません)。

抑えた淡い色彩なのですが、とても開けた感じ。
この世界にあって、見えるか見えないかぎりぎりの境目に属しているものが描かれているみたいでした。
自分がその光景の一部になっていくかのように徐々に消えて行くのだけれど、それが少しもこわくなくて、むしろ何かがみなぎっていくように感じられました。

案内状の作品も、また別の趣ですが“これから”を予感させる“今”があるように見えたし、公式サイトの企画展示室にスライドショーでご紹介している「Promise Blue」シリーズもあって・・・


こうして文章に書いていると、カメラを出さなかったことが惜しまれる気もするのですが、いいのです。だって、持ち帰ってきたかったものは写せないから。

今回の尾道は一泊二日でした。Petit Pointさん後〜翌日のお話は、次回お伝えする予定です。



[writer:yamamomo]
| 作品展に行ってきました | 23:58 | comments(0) | - |
銅版画「銀河」へのコメント(Gallery Fabrile|銀河よ 月舟を運べ より)
↓明日まで。 
岸田真理子展 〜銀河よ 月舟を運べ〜
  2010年5/21(金)〜5/30(日)

 11:00〜18:00  *会期中無休*
 at:Gallery Fabrile(ギャラリーファブリル)
 
〈詳細はこちらから〉 〈会場の様子はこちらから〉
 
〈アクセス情報はこちらから〉
「銀河よ 月舟を運べ」展、はや残すところあと1日。

個展が始まるといつも、早く行きたくてがまんできないわたし。四国に住んでいるせいもあって、よほど条件が揃わないかぎり、同じ個展に二度行けることはありません。
だから最終日が迫ってくると、ああ終わってしまう、見えないところに行ってしまう・・・と、嘆息することになります。

今回もご多分にもれず、ではあるのです。が、何かが、ちょっと、ちがう気がする。

個展は終わるけれど、見えない形をとって残るものがあって、それを見失わないようにしなければ――というような、漠然とした感覚が、今あります。

   *    *    *    *    *    *

案内状にも使われていた銅版画「銀河」に添えられたコメントを、準備室だよりでご紹介しようと撮影してきたのですが、まさかのピンぼけ・・・いじってみたものの、この程度 ↓ です。
色もヘンですみません。

読めない方、画像下にテキストがありますのでそちらをご覧ください。

銅版画「銀河」へのコメント



   銀河 ホタルの記憶 星と私の
   明星 くり返す約束 花と私の
   水星 湖の香り
   木星 ざわめく大樹の声
   森に 林に
   飛ぶものたちに 駆けるものたちに
   めぐる光の糸 絹糸 光の川 光の声

   森と星をめぐり 月と私をめぐり
   地中と天空を渡し

   樹から樹へ 樹々から山へ
   山々から空へ 空から海へ
   光の声は伝えゆく
   光の舟は運んでゆく

   ホタルの記憶を 花々との約束を
   飛ぶものたちの景色を



この韻文のことばは全体に渡って、岸田真理子さんの作品(月舟展会場にある作品もあります)や世界観にリンクしています。

ひとつひとつ挙げていくのはBlog上ではむずかしいのでいずれ別の方法でと思いますが、これが「銀河」という作品に添えられていることからも、今回の個展が岸田さんの絵描きとしてのあるポイントになるものだということが、言えるのではないでしょうか。

とにかく、舟は出たのだと思います。

3月から続いた作品展がこれでひと区切りになって、この秋に尾道で予定されている作品展まで、岸田真理子さんはまた制作中心の生活に戻っていきますが、舟 は森の上をゆっくりすべりはじめたのだと思います。

どんな舟か、どこへ向かうのかは、Fabrileさんへ行かれると分かります。






[writer:yamamomo]
| 作品展に行ってきました | 23:43 | comments(0) | - |
茗荷町Fabrile 月舟ツアー
↓30日まで、会期中無休です 
岸田真理子展 〜銀河よ 月舟を運べ〜
  2010年5/21(金)〜5/30(日)

 11:00〜18:00  *会期中無休*
 at:Gallery Fabrile(ギャラリーファブリル)
 
〈詳細はこちらから〉 〈会場の様子はこちらから〉
 
〈アクセス情報はこちらから〉
Fabrileさんでの個展、行ってきました。

遠出をするときの雨模様はうれしくないものですが、雨の奈良はとてもいい。雨のFabrileさんも、とてもよかったです。今日が雨でよかった、と思ったくらい。

いつものように三ノ宮まではフェリーで、三ノ宮からはJRの「奈良万葉フリーきっぷ」(←三ノ宮〜奈良往復+周遊券で1,300円ですよ!すごーい、でしょ)。

そして奈良で、写真教室「fabrile photo」の先生・tsuguさんに拾っていただきました。

車で約20分の道は、山の緑・森の緑・田植えがすんだばかりの田んぼの緑・そこに移る景色の緑・茶畑の緑・・・たぶんいちばんきれいな時期を、厚い雲の向こうから届く光がさらにくっきりと見せてくれていたのだと思います。

Fabrileさんはほんとうに、「緑滴る」景色の中にありました。


岸田真理子個展「銀河よ 月舟を運べ」奈良Gallery Fabrile
「銀河よ 月舟を運べ」展は、作品の数としてはごく少ないほうに入ると思います。
でも、ちょっとしかないとか、物足りないという印象はありません。

そして、これまでわたしが見てきた岸田さんの個展とはとてもちがう、と感じたのですが、実はまだ感じたことを消化しきれていないのです。


岸田真理子個展「銀河よ 月舟を運べ」奈良Gallery Fabrile
ギャラリーの壁にはいくつも窓があって、向こう側の空気に植物のエネルギーがみなぎっているのが見えます。そういう場所――神さまに100%肯定されたものたちの、開放されたエネルギーにおおわれた場所――にあって、作品たちがとてもきっぱりしている、と感じました。

あのエネルギーに飲まれていない。かといって対抗してはねのけているのではなく、たしかに同じ波長を持って、自分の意思でそこにあるみたいでした。

これまでの個展では経験のない感覚です。でもとにかく空間が充ち足りて完結している、とわたしには思えました。何にも脅かされていない調和した世界って、こんな風なのかな、と。

書けば書くほど分かりにくいような気がします。この辺りでやめときましょう。
実際に会場に行かれれば、その人その人の感じ方があります。


全体的な印象のお話を先にしてしまいましたが、数を抑えた展示はひとつひとつの作品とゆっくり対話させてくれます。
入り口側壁面(画像には写っていません)には、“この壁を任された”絵が、たったひとつだけ。腰かけて、耳を傾けてみてください。


岸田真理子個展「銀河よ 月舟を運べ」奈良Gallery Fabrile
Fabrileさん母屋(会期中はカフェも営業されてます)のほうにも、作品展示・book形式にした銅版画集などなど、見るべきものがいっぱいです。

こちらこちらでご紹介していて、たくさんの方が“本にしてほしい”とおっしゃっているコラボレーションの原画も、今回お目見えしています。

原画はスライドショーよりも小さいのですが、ご覧になると圧倒されることと思います(コラボレーションされた当のtsuguさんもそう書いてらっしゃいます)。


岸田真理子個展「銀河よ 月舟を運べ」奈良Gallery Fabrile
Webでご紹介してはいるものの原画のタッチがぜんぜん出せないあの作品を、こんなところに見つけました。

次回Fabrileさんにおじゃまするときには、わたしこの席でコーヒーをいただきたいです。作品を思い出しながら、ぼんやり外をながめたい。


以前に、まだ見ぬFabrileさんを想像しつつ、オーナーさんはさぞやセンスのよい方にちがいない、という意味のことを書いたことがあったのをご記憶でしょうか。
実は度々インテリア雑誌にも登場されてるんだそうです。何も知らず失礼いたしました。雑誌・・・少しは見ないといけないですね。


さてさて、毎回申し上げておりますが「作品は会場で」。

作品だけでなく、行くまでの道のり・周囲の環境・会場まで何もかもいい個展も、ちょっとないと思いますよ。30日までですので、ぜひ。





【交通案内追記】
Fabrileさんへ入っていく脇道の入り口は、「ガソリンスタンド」を目印にしてください。
先日は駐在所を目印にと書いたのですが、ガソリンスタンドに隠れてしまって進行方向からは見えません。



[writer:yamamomo]
| 作品展に行ってきました | 23:50 | comments(0) | - |
「森へ」展へ行ってきました[その2]
↓ 広島で2つの個展とグループ展、開催中。ぜひお運びを 
岸田真理子 作品展 〜桜〜
 2010年4/1(木)〜4/30(金)

 9:00〜18:00  *月曜休み*
 at:ギャラリーカフェ Petit Point(プチポワン) 〈詳細はこちらから〉

岸田真理子 作品展 〜森へ〜

  2010年4/18(日)〜4/24(土)
まで!!
 13:00〜17:00  *初日のみ15:00会場です*
 at:日本キリスト教団 松永教会 〈詳細はこちらから〉
 
グループ展「桃の咲く頃」 25日までです。
※主催の木工房かくれんぼさんへジャンプします


 [
5月は奈良で個展があります


前回に引き続き、「森へ」展のお話。


18日(日):「森へ」 〜牧師先生のお話と、“約束の森”

わたしが松永教会へお伺いした「森へ」展の初日、松永教会牧師の吉仲先生が、この礼拝堂での美術展にあたってお話をしてくださいました。

プロテスタントの信者ではない方がたくさんいましたので、キリスト教についてではなく誰にとっても分かりやすい内容でお話しくださったのですが、すばらしい礼拝堂ができた経緯とともに、十字架についても触れられました。

それは、キリスト教会に必ずある十字架は、人の救いのために苦しみを受けたイエスの十字架であると同時に「和解」を象徴するものでもある、というお話でした。

縦の線は“天と地”(神と人)、横の線は“地平”(生きものたちの世界)で、それが交わることすなわち共に生きること、「和解」なのです、という吉仲先生のことばをわたしの隣で聞いていた岸田真理子さんは、あとで「わたしってクリスチャン?」と感慨深そうに漏らしました。


岸田さんの2006年の作品に「約束の森」というシリーズがあります。


「約束の森」シリーズ(2006年)より(個人蔵)
岸田真理子“約束の森”シリーズより
 ※“約束の森”シリーズは、今回の作品展には出品されていません


このシリーズに添えて、次のようなことばが記されています。

  天と地の交わるところ
  天と地の契りの場
         ――森

岸田さんの作品が生まれてくるところを象徴するようなことばです。
ここに込められた意味と、吉仲先生のお話があまりにぴたりと重なったので、前の「わたしってクリスチャン?」ということばが出たのです。


吉仲先生は、“約束の森”シリーズをご存じありません。

岸田さんはクリスチャンではなく、“約束の森”を発表した2006年には、4年後に礼拝堂で個展をすることになるとは夢にも思っていませんでした。制作時にも、信仰のことは意識にありませんでした。

これ以上お祈りにふさわしい場所はないと思われる松永教会を設計された建築家の杉原一正さんも、クリスチャンではありません。

そして、2009年開堂の松永教会と岸田真理子さんを結びつけたのは、杉原さんです。
杉原さんがご自分で所蔵していた岸田さんの作品を、この場所にふさわしいから、と松永教会に寄贈されたことは以前にもお話ししましたね。

それがどんな作品かは、先日までわたしも知りませんでした。
岸田さんの絵なら、どれが教会にあってもごく自然に映るだろうなと思いつつ、どんな絵か見られることも楽しみにしていたのですが・・・


入り口を入ってすぐ、高いところに掛けられている小さな額の中に見つけたその作品は、“約束の森”シリーズのひとつ――中でもいちばんシンプルなもの――だったのです。


吉仲先生のお話で、別々のとき・別々の場所であったできごとや出会い、それぞれの思いや、何もかもがひとつの線でむすばれたのでした。

だから岸田さんの絵は宗教的だとか、深いとか、そんなことを言いたいわけではありません。
ただ、生の心と体をもってそれぞれに生きている人たちの現実や、長い長い時間ヒトが織りあげてきた思いと同じところに、岸田さんの作品も属しているのだとはっきり感じたことを、その場にいた者として記しておきたいと思いました。


会期は、あと2日しかありません。
どうか、ひとりでも多くの方に“森”を訪れていただきたいです。




[writer:yamamomo]
| 作品展に行ってきました | 22:49 | comments(0) | - |
「森へ」展へ行ってきました[その1]
↓ 広島で2つの個展とグループ展、開催中。それぞれにとても、すてきです 
岸田真理子 作品展 〜桜〜
 2010年4/1(木)〜4/30(金)

 9:00〜18:00  *月曜休み*
 at:ギャラリーカフェ Petit Point(プチポワン) 〈詳細はこちらから〉

岸田真理子 作品展 〜森へ〜

  2010年4/18(日)〜4/24(土)

 13:00〜17:00  *初日のみ15:00会場です*
 at:日本キリスト教団 松永教会 〈詳細はこちらから〉
 
グループ展「桃の咲く頃」 25日までです。
※主催の木工房かくれんぼさんへジャンプします


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5月は奈良で個展があります


広島遠征2日目は、福山市・松永教会での「森へ」展オープニングです。


18日(日):「森へ」


〈木と光の空間に、70点近くの作品たち〉

松永教会は、“木”と“光”をコンセプトに建築された教会。
今度の作品展は岸田真理子さんと、教会の設計者である杉原一正さん(ISSEY STUDIO)の、いわば“感性と感性のコラボレーション”であるとも言えます。

高い窓から取り込まれる自然光が、内部に使われたさまざまな天然木にやわらかく反射する礼拝堂。70点近くもの作品があると聞いたときは「ずいぶんたくさんだなあ!」と思ったのですが、椅子に置かれた作品をひとつひとつ見て回るのは、ひっそりとした思いをそっとのぞきこむのに似ていて、何度も繰り返し礼拝堂の中をめぐってしまいました。

岸田真理子個展 福山市 松永教会
 左/道路に面する壁面は、木の格子が配されています
 右/椅子の並びは礼拝のときのままに展示



〈テーマは“小さきものの祈り集まる時”〉

いつものことですが、会場でBlogの印象をなぞるようなことになってしまっては申し訳ないので、今回も“どんな作品か分からない程度に”撮影しています。

教会の椅子は、背もたれのうしろに小さな棚(またはポケットのような箱)が付いています。これは、うしろの人が聖書や讃美歌集を置くためのもの。
その棚や椅子の座面に、オブジェや小さな額が置かれています。

「目をこらさなければ見えない」「耳を澄まさなければ聞こえない」もの――“小さきものたち”を思う小品。椅子に腰かけたり、しゃがんで目の高さで眺めたり、思い思いの向き合い方で“祈り”を胸に写しとってください。

岸田真理子個展 福山市 松永教会
 オブジェを中心とする小品がメイン


岸田真理子個展 福山市 松永教会
 最新作2点(※上の画像には写っていません)を含むタブローもあります


岸田真理子個展 福山市 松永教会
 絵画の小品も多数…


岸田真理子個展 福山市 松永教会
 ポストカード、一筆箋、ミニ絵本などの販売もあります。お早めに!


礼拝堂後ろ側のスペースにポストカードそのほかの販売コーナーがありますが、ここにも銅版画の作品がありますのでお見逃しのないように…
ガラス工房で切ってもらった、気泡のあるガラスを入れた作品も。



〈松永教会の“森”〉


松永教会で一箇所だけステンドグラスが使われている、入り口ドア。
揺らぐようなグリーンは森をイメージしています。

こちらの教会はもともと、同じ福山市の神村町に、附属幼稚園もある緑豊かで広大な敷地を持ち40年という長い歴史を重ねてこられたのですが、少子高齢化などの影響から悩み抜かれた末、今の松永へ移転を決断されたのだそうです。

この新しい礼拝堂には、牧師の吉仲將先生はじめ松永教会のみなさんが、長年信仰を深めてこられた神村町の土地に抱く思いもしっかり受け継がれているのだなと感じます。

岸田真理子個展 福山市 松永教会


これまで岸田真理子さんの作品展をたくさん見てきましたが、「森へ」展はその中でも特別なものになりました。いらした方がみなさん長い時間をかけてご覧になり、深く感じるものがある様子が何もおっしゃらなくても分かります。

次回も続けてお伝えしておきたいことが、まだまだ残っています。

しかしながら会期は今週の土曜日まで。
平日の日中などは礼拝堂に射しこむ光量も多く、最高ではないかと思います。ぜひご覧いただきたい、この空間でしか成り立たない作品展です。

岸田真理子個展 福山市 松永教会


[writer:yamamomo]
| 作品展に行ってきました | 23:46 | comments(0) | - |
「桃の咲く頃」展に行ってきました
↓ 広島で2つの個展とグループ展、開催中。それぞれにとても、すてきです 
岸田真理子 作品展 〜桜〜
 2010年4/1(木)〜4/30(金)

 9:00〜18:00  *月曜休み*
 at:ギャラリーカフェ Petit Point(プチポワン) 〈詳細はこちらから〉

岸田真理子 作品展 〜森へ〜

  2010年4/18(日)〜4/24(土)

 13:00〜17:00  *初日のみ15:00会場です*
 at:日本キリスト教団 松永教会 〈詳細はこちらから〉
 
グループ展「桃の咲く頃」 25日までです。
※主催の木工房かくれんぼさんへジャンプします


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5月は奈良で個展があります


広島遠征の報告、まずは1日めから。


17日(土):「桃の咲く頃」


〈一路、かくれんぼさんへ〉

福山の市街地から離れた山里にある、「木工房かくれんぼ」さんでのグループ展です。

山の中の道を進んでいくと、小学校や中学校、保育園に
グランドゴルフ場(大賑わいでした!)などがある少し開けたところに出て、
なんだかすこやかな空気がみなぎっているような場所だなあ、
と思いながら、さらに先へ。

もう少し行くと、下り坂の先に2本の桃の木のある家が見えてきました。
築150年の古民家、木工房かくれんぼさんに到着です。
岸田さんから教えてもらったとおり、白いワンちゃんが
のんびり草の上に寝そべったまま、愛想よくこちらをながめています。

  ・・・ええとですね、諸般の事情により、画像がまだ手元にありません
   (いけないのはワタシです。ごめんなさい…)。
     後日公開しますが、木工房かくれんぼさんのblogで雰囲気そのままの
     すてきな画像がご覧いただけます。



〈岸田さんは詩のついた銅版画を出品〉

引き戸を開けると、だるまストーブがお出迎え。
長い年月を経てきた建物をいじりすぎることなく、ごく自然にギャラリースペースをつくられていて、すぅっと気持ちが鎮まっていったような気がします。

岸田真理子さんの展示コーナーは左奥。詩のついた銅版画が出品されています。以前ご紹介した「花になる鳥」や「それぞれの時間」に彩色を加えたものもありました。
新しく色が加わると、新しい動きが生まれて、絵の中の小さなものたちが春を迎え目を覚ましたようにも感じられます。

作品はぜひ、かくれんぼさんで実物をご覧ください。
ここでは新作の詩から、ひとつだけご紹介を。
どんな銅版画についた詩なのか、想像しながらどうぞ。


  「葉ッパのおふとん」 岸田真理子

   葉ッパのおふとん カサコソ
   葉ッパのおふとん パリパリ
   眠い 眠い 雨の夢
   春の夢 カサコソ
       ヒラヒラ パリパリ ヒラヒラ
   葉ッパのおふとん モグモグ !!

 




〈木工房かくれんぼさんのこと〉

いわゆる“行きやすい場所”かどうかと言えば、あてはまらないところにある「木工房かくれんぼ」さん。わたしも地図を見たときは、どうしてこんな場所を選ばれたのか、おたずねしてみようと思っていました。

でも、実際に着いてみると・・・

初めてのわたしたちも、当たり前のように「お待ちしていましたよ…」という顔で迎えてくれる、古い家のたたずまいと一帯の風景。
生きもののペースで流れている時間があって、かくれんぼさんのお二人による作品(木の姿が思い浮かぶような創作家具と、やわらかい色のイラストや手描き染め)は、そんな時間からもらったものが形になっているように感じました。

ここに工房を構えられたのは必然のようなものなんだなと思い、わたしは何もおたずねしませんでした。

わたしたちが滞在したのは短い時間でしたが、ひっきりなしにお客さまが訪れ、都会のギャラリーなんかよりもよっぽどの大賑わい。
みなさん思い思いに、作品と、かくれんぼさんの空間と、辺りの空気をゆったりとした表情で愉しまれている様子でした。

ここをめざして足をのばされる方々に岸田さんの作品を見ていただけるのが、何とも言えずうれしいことだなあ、と思いました。外ではずっと、うぐいすがとてもいい声を聞かせてくれていました。




[writer:yamamomo]
| 作品展に行ってきました | 13:23 | comments(0) | - |
「桜」展へ行ってきました(尾道市 Petit Point)
↓ 広島での個展、開催中です 
岸田真理子 作品展 〜桜〜
 2010年4/1(木)〜4/30(金)

 9:00〜18:00  *月曜休み*
 at:ギャラリーカフェ Petit Point(プチポワン) 〈詳細はこちらから〉

岸田真理子 作品展 〜森へ〜

  2010年4/18(日)〜4/24(土)

 13:00〜17:00  *初日のみ15:00会場です*
 at:日本キリスト教団 松永教会 〈詳細はこちらから〉
 
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5月は奈良で個展があります

 
[グループ展の情報は
こちら ※主催の木工房かくれんぼさんへジャンプします
 岸田真理子個展「桜」尾道Petit Point

広島県尾道市、ギャラリーカフェPetit Pointさんでの2度目の個展です。

今回は80年代制作のものから近作まで、桜をテーマに構成された作品展。
2000年以降に岸田さんの作品を知ったわたしは、初めて目にする時期のものがあるというわけです。いつもとはちがった意味でも、楽しみにしていました。

事前に聞いていたお話からイメージしていたのは、淡くて儚げな桜です。
でも、迎えてくれたのは確かにとても繊細ではあるけれど、濃縮された光がふと見えてくるようなやわらかいエネルギーを感じる花でした。

淡い色も、深い色も、うつくしく有機的です。
花弁の舞う様のような抽象的な作品を見ていると、なぜかヒトのこと(想念のようなもの、と言えばいいでしょうか)が強く感じられてきたのが印象に残っています。

大きな窓から通りを見下ろすカウンター席の目の前に、本物の桜が枝を広げていました。
この週末尾道さくら祭りへお出かけの方は、花だけではなく町の散策も楽しまれることと思います。市立中央図書館の向かい側に静かで心地よいカフェ「Petit Point」さんがありますので、どうぞお立ち寄りください。
この春の桜の思い出を、より深く残すような時間を過ごすことができると思います。

「桜」展の会期は、今月いっぱい続きます。


[writer:yamamomo]
| 作品展に行ってきました | 22:31 | comments(0) | - |
「満ちて日射し」展へ行ってきました
↓ 銅版画展開催中です 
岸田真理子 銅版画展 〜満ちて日射し〜
  2010年3/23(火)〜3/28(日)

 12:00〜19:00(最終日は18:00まで) *月曜休み*
 at:ギャラリー恵風(けいふう) 〈詳細はこちらからどうぞ〉
 ・・・4月は広島で、5月は奈良で個展があります・・・



25日木曜日、「満ちて日射し」展へ行ってきました。

会場でいちばん最初にわたしが感じたことは
岸田さんの作品のことを伝えようとわたしがどんなにがんばったところで、
やはりこの場所にきてもらわなくてはどうしようもない、ということです。

会期は明後日までですが、どうしても行くことができない事情がない方には
どうにかして京都まで足を伸ばしてほしいと、切実に思います。


今度の作品展は、太陽と月――あらゆる意味での光――
というテーマでつながる20点の銅版画が出品されています。

光はとても抽象的なものなので、思いの中でそれをとらえようとしても
どこか漠然としたまま、なかなか手が届かない。
それが、作品を見ていると少し分かるような気がしてきました。

ただ明るく無垢なものではなく、影や畏れやかなしみも含んでいて
だから強くて清らかに、深いのだろうとそういう気がします。


岸田真理子さんの作品は、一貫して限りなくうつくしいです。
ただそのうつくしさが、ふわふわした夢物語のようなものではなくて
生命体のようなたくましさを持っています。

そのようなうつくしさが、いったいどこからやってくるのか
長く岸田さんの作品を見るほどにふしぎだったのですが
その答えの形のひとつを、示してもらうような個展だと感じました。


会場で、感じていることがことばにならないまま
とりとめのないお話をしているときに、岸田さんは
“日射しが満ちる”のではなくて、“満ちて”、それから“日射し”なんだ
という意味のことをおっしゃっていました。


今週末、ぜひみなさんも京都へお運びください。
ひとりでも多くの方に見ていただきたいと心から願います。


[writer:yamamomo]
| 作品展に行ってきました | 13:51 | comments(0) | - |
行ってきました 〜詩と版画がもたらしたモノ 8人による自由な表現〜
22日早朝に船で本州上陸、tsuguさんとなんばでお昼をご一緒してから海月文庫さんへ。

明日までです↓↓


詩と版画がもたらしたモノ
8人による自由な表現

2009年11/19(木)〜11/24(火)
11:00〜19:00*最終日は17時まで
at:海月文庫(くらげぶんこ) アートスペース
*詳しい情報はこちらからどうぞ*



岸田真理子さんほか8人の作家さんの新作と、2007年の連続企画展「詩と版画」のときに制作されたそれぞれの詩画集。さまざまなテンポの作品が、ごく自然にひとつの空間を成り立たせていました。

   



岸田真理子さんの新作(上3点)。尾道で制作されたものです。



   




「あの道 この道 尾道」

   

このテーマはシリーズになるかもしれない、と岸田さん。ここ半年ほどの間に、岸田さんが歩いた尾道の町のことを考える中で生まれてきた作品です。
版画そのものの中に、言語表現としてのことばが入るのは、今度のグループ展の作品が初めて。






「草の声」

   

真ん中に、ことば。
でも版画がそのためのフレームにすぎないというわけではなくて……






「星船」

   

版画の左側に書かれたことばの中に
“私と私達を
 あなたとあなた達を”
とあります。私とあなたでも、私達とあなた達でもなく。





岸田さんとtsuguさんと海月文庫オーナーさん。
お話が楽しく、過去の企画展の写真を見せていただいたり、本を見はじめたら今度はそちらが止まらなくなったり……

ずいぶん長い時間過ごさせていただいたのですが、結局8人の作家さんすべての作品は見ることができませんでした。
それぐらい見応えのあるグループ展です。残すところあと1日ですが、明日行ける方はできるだけ時間に余裕を持って行かれるのがよいと思いますよ。



今回海月文庫さんに足を運ぶまでの間、岸田真理子さんの「この世界への恋文」展をご紹介しながら“この企画展は作家さんにとってはとてもたいへんな試みでもあっただろうな”と思っていました。
ご自分のことばをしっかり持った作家さんであっても、それを純然たる作品として扱うのはまったく別の表現行為ですから。しかも、絵画とあわせてです。かんたんであるはずがありません。

そのことも話題にあがったのですが、やはりみなさんそれぞれにたいへんだったようです。
そんな企画展を8人8様で作り上げてしまう、そして2年後にはこんな形のグループ展につなげてしまう海月文庫のオーナーさん。底知れない方だなあという畏敬の念とともに会場を後にしました。

遠く足を伸ばしても見たいものがあって、そこには会えてよかった思える人たちがいて、そういうしあわせを知っていることが、しあわせだと思います。

 ・   ・   ・   ・   ・

この日はしばしばこちらで拝見していて、行きたくて仕方なかったこのお店で一杯。

これ以上はない欲ばりですてきな一日でした。

| 作品展に行ってきました | 23:49 | comments(1) | - |
メゾン望郷、再訪。
おととい23日は仕事を休んで、もいちどオソブランコさんへ。
同じ作品展に二度行けることはめったにないのですが、作品というのはふしぎなもので時間が経つほどその空間に“馴染んで”いくんですね。
今月のはじめに訪れてから二十日経ち、作品たちは伸びやかさを増しているように見えました。

↓ オブジェ展、今日が最後の日曜日。 ↓


 メゾン望郷  岸田真理子 オブジェの世界
  2009.10.1(木)〜27(火)
   at:雑貨★ギャラリー オソブランコ http://www.osoblanco.jp/
   詳しい情報はこちらからどうぞ



心斎橋で、東京から来た妹と合流してまっすぐオソブランコさんへ。
するとしばらくぶりの岸田真理子さん、そして写真家のtsuguさんがいらして、撮影の真っ最中。

   

   PHOTO:Ikezaki Tsuguhito

素人ではなかなか撮れないディティールのあれこれを、tsuguさんがたくさん撮ってらっしゃいました。心から楽しそうなおふたりのやり取りを聞きながら、こちらもわくわく。

上の画像はその中の1点。tsuguさん、いつもありがとうございます。
ここでもご紹介した作品「夜の森」と「森の家」を“街に連れ出した”1カットです。こちらでも別の構図の1点をご覧になれますよ。

記録写真とはまた違う、コラボレーション的な画像です。
ある作品展がこんな形で残るというのは、とてもすてきだと思います。
作品と、見ている人=その場に行った人の間にコミュニケーションがあってはじめて生まれてくるもの。インプットとアウトプット。

もちろん、誰もがtsuguさんのようにすてきなアウトプットの術を持っているわけではありません。でも、アウトプットのもとになるコミュニケーションは、その場所へ行ったすべての人に起こるもの。その場所へ行った人だけが受け取ることができるもの。

どんなにすばらしい作品展であっても、それはそのときその場所にしかない期間限定の空間です。「メゾン望郷」、今日を入れて残すところあと3日になってしまいましたが、まだ行っていないという方はぜひ、足を運んでください。


その日のうちに香川に戻らなければならなかったので、あまりゆっくりもできなかったのですが、おいとまする間際このときにコメントをくださったitsukoさんがオソブランコさんに。
時間もなくごあいさつだけしかできなかったのですが、ここで私が23日に行く予定と書いていたので「この人かな」と声をかけてくださったとのこと。とてもうれしかったです。

こんな受付係ですが、お目にかかれたみなさま、まだのみなさま、これからもどうぞよろしくお願いいたします。


| 作品展に行ってきました | 09:02 | - | - |
                                         
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